病院薬剤師が業務効率を上げる方法!すぐにできる具体的方法を紹介!

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病院勤務9年目の薬剤師です。これまでに僕が業務効率を上げるためにやってきたこと、これからやろうと思っていることを紹介します。他施設で働く方の参考になれば嬉しいです。当院では電子カルテを導入しています。今回は業務効率を上げるための病院での業務改革についてです。

セフトリアキソンフラッシュ

セフトリアキソンは添付文書上、Ca含有輸液と同時に投与しないこととされています。当院では当初この内容を把握していませんでした。カルチコールとは48時間以上空けていましたが、乳酸リンゲル液などとは同時に投与していました。ある時薬剤師がこの内容に気付き乳酸リンゲル液などの側管からセフトリアキソンを投与する際は前後生食フラッシュをするルールに変更になりました。しかし、①側管から同時投与しても混合するのはわずかな時間であること、②セフトリアキソンは血中半減期が長く、血液中と乳酸リンゲル液などでCa濃度は大きく変わらないことから乳酸リンゲル液などとは同時投与しても良いことにしました。生食フラッシュが不要となり看護師の業務も減りました。

必要時処方

当院では必要時指示(病棟定数配置薬を使用する指示)の処方が入力されると同時に処方箋が出力されて調剤することになりますが、病棟としてはいちいち調剤して補充する必要はなく一日に一回か二回の補充で十分です。薬剤師の調剤効率を上げるために、必要時処方を仮置きする棚を作り必要時処方の調剤を一日二回に減らしました。

退院処方

病院では退院処方の入力、調剤は科ごとにされることが多いと思います。しかし退院後の薬の管理を考えると場合によっては全科一包化の方が良いこともあります。当院では入院時の持参薬の内容を管理表にまとめており、持参薬の調剤方法もおおまかに記録してあります。基本的にはその方法の通りに退院処方を調剤し、調剤業務の効率化、退院後の服薬管理への配慮をしています。

指示コメントテンプレート

病院で働いていると、電子カルテ上で患者ごとに薬剤師から医師に提案・コメントをすることがあります(当院では指示コメントと呼びます)。その内容は患者ごとで様々ですが、頻度の高い内容はテンプレート化してその都度入力しなくても良いようにしています。持参薬管理表作成のお知らせ、必要時指示の不眠時指示の修正依頼(高齢者にベンゾなど)、特定抗菌薬の使用理由確認などがテンプレート化した内容です。

処方薬入力時メッセージ

僕が医薬品マスター業務を担当するまでは、処方・注射薬入力時の注意喚起メッセージは「ハロペリドール注のパーキンソン病患者禁忌」のみでした。その後、「ペネム系のバルプロ酸禁忌」、「スボレキサントのクラリスロマイシンなど禁忌」、「カルチコール入力時、セフトリアキソンと48時間以上空ける」、「フルボキサミンとラメルテオンの併用禁忌」などを作成しました。

問合せ不要のプロトコル

京都大学病院がはじめに取り組んだ「院外処方せんにおける疑義照会簡素化プロトコル」を当院でも作成し近隣の調剤薬局と取り決めを行いました。病院薬剤師にとっても調剤薬局薬剤師にとっても業務負担を軽減する良い方法だと思います。

タケプロンフラッシュ

タケプロン注は各注射薬と配合変化試験を行っていないため、当院ではタケプロン注使用時毎回生食フラッシュを前後で行っています。ただし、メインの輸液が生食、ブドウ糖液、開始液、維持液、ビーフリード、一部の乳酸リンゲル液であればフラッシュ不要とされるのでこれらについてはフラッシュを不要としても良いかもと思っています。(フラッシュが必要かどうかが複雑になるので看護部への情報提供が課題となりますが)

どうでしたでしょうか?上記内容について、もしされていないご施設があれば導入を検討されても良いのではないかと思います。参考になれば嬉しいです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。

コメント

  1. 名無し より:

    こんにちは

    今日の医師からの質問。
    「心房細動の人にDOAC使いたいけどイトラコナゾール服用中。どれならいける?」
    +80代女性でクラリスロマイシンも服用中

    いくらなんでも、設定からDrの尋ね方まで含めて嘘っぽいッス💦
    国試とかテストの問題ならともかく

    良いツイートが多く参考にしていたので、こればかりはちょっと・・
    いつも、こういったことされていたんですか?

    • とも より:

      コメントありがとうございます。
      Twitterでは文字数の制限があるので全てが実際の会話通りではありませんが、「医師からの質問。」で始まるものは全てそのようなやり取りがあったものからツイートしています。
      今回の症例はもともと呼吸器内科に通院されていた患者さんで不整脈があり循環器内科受診となり医師から問い合わせの電話がありました。今回問い合わせをもらった医師とは普段からDOACの併用薬剤について時々やり取りをしています。ワソラン服用患者にどのDOACがいけるかについてもやり取りをしたことがあります。

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